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ビジネスパーソンの街歩き学入門
藤巻 幸夫著 ヴィレッジブックス

2010年末に出版された本。
ストリート・スマートという言葉が、いつ頃に定義された分からないけど、この本で提案されている街歩きの実践方法は、これを誰もが簡単に、楽しく始められそうな気持ちになる一冊。
  • 感性
  • 世の中の流れを見抜く力
  • 人脈を作る力
  • 考える力
  • 発見力
  • 審美眼
それと、気持ちを切り替える方法について、分かりやすい手法が紹介されている。

気になったことは、最近読んできた本に必ず出てくる、「すぐやる」という考え方。この本も例にもれず、すぐにやることを推奨してる。結局、ほんの少しかもしれないけど、やる人とやらない人の差はここから生まれるのだなと思うし、自分でも実感しているし...自戒を込めて書いておく。

それから、これは最近のテーマだけど、考え続けることの大切さについていろいろな角度から書かれている。
「なぜ?」と考えたところで答えが出るわけではないけれど、答えが正しいかどうかが問題じゃない。「なぜだろう」と考えることに意味があるのだ...
これ、練習すると必ずできるようになってくるから、不思議。ではなくて、お勧め。僕も練習したらできるようになるよと教えてもらって実際にやってるまで分からなかったけど(笑)

また、反復の大切さについても触れられているけれど、一つのことを繰り返し続けるのは習慣にするってことかなと思ったりしながら読んだ。
本当のプロや目利きというのは、毎日「反復」をしていると思う。気になるものは素通りせず、立ち止まってじっと見る。その繰り返しからしか高い審美眼は生まれない。
繰り返し続けているからこそ、ほんの少しの変化にもきちんと対応できたり、その変化を楽しむことができるのかもしれない。

もう一つ。繰り返されていたキーワードの「五感」について。
僕も最近は頭で考えるだけでなく、五感で感じることの大切さについて、何となく分かるようになってきた。経験は本当に宝だ。
考えることも大事だけど、感じることも同様に大切。ただ、どちらが大事というのではなく、要はバランス。大人になるに従って感じることへの比率はどうしても下がりがちなので、バランスが取れるようになるまではどうしても意識をしながらやらないと...と、これも自戒を込めて。

それぞれの章の終わりに、本文中に紹介された場所がまとめて掲載されている。幾つかは行きたいところリストに追加しておいた。

「おわりに」に記された最後の一文は、本当にその通りで、きっと、考えたり、感じたりすることは人生を豊かにすることなのだと思った。
藤巻さんが生きているうちにこの本を読んでいれば良かった。

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