BLOG

ブログ

スマホで「話題の本を10分で読める要約アプリ」みたいなのがあるらしく、朝のニュースでTVCMをやってるんだけど、そこで出てくるキーワード、
「インプットやめたら、負けちゃうよ?」
ってのを見てイラッとしたんだよね。
無駄なものをいくらインプットしても一緒じゃないの?っていうのと、アウトプットできるから人は存在感を示せるんじゃないの?って思ったので、このアプリどうなのって思った理由を3つ。因みに、これはビジネス本の要約に限定して言及するよ(小説の要約は別な理由で全く意味がないと思ってるため)。

1.本の要約だけでは本当に大事な言葉を見つけられない
情報は知っている事自体にはそれほど価値はない。知らないより知ってるほうが良いかも、くらい。それに要約アプリの情報程度ならWebで簡単に見つけられるよ。アプリを使って探していなかった本に出会う、というコンセプトならアリかもしれないけど、そもそも本を読まない人向けにそれをやってもどうなんだ??って感じ。
それからビジネス系書籍を読む時に大事なことは本の内容を知ることではなく、読んだ内容を実践することだ。その本に何が書かれているかを知ることではなく、その本のどこかに書かれている実践できそうな何かを見つけることが読書の目的なはず。それをゴールにする場合、要約ではこれならやれそう的なTIPSに出逢えない。

2.インプットの質について
今の世の中、手元にある情報の多寡は、もう全く競争力に寄与しない。だって調べたらすぐに出てくるから。だとしたら、より質の高い情報を持っているということに価値が出てくると思うんだよね。ただ、もしそこに言及するならば、要約をアップしてる人には質の高い情報が蓄積されていくとは思う。だって、膨大な量の文章を読んで、それを整理して要約するんだよ。その人にとっては知識になるかもしれないけれど、要約を読んでるだけの人には、断片的な情報が、ただ溜まっていくだけって気がする。

3.大事なことはアウトプットすること
なぜインプットするのかって視点がないままインプットを続けてもそもそも勝負にならないと思うんだ。勝負をするためには作戦が必要で、作戦を立てるには戦略が必要。そもそもどこで誰と戦って何に勝つかって15秒じゃ表現できないけど、本当はそれを考えてからインプットしないと、使える時間は皆同じなので、ちょっとくらい削れることよりも、そもそも間違えた方向に進まないようにすることのほうが大事。なことは、良い子のみんななら分かるよね。

結局このアプリはどうなのかについて
ダメなのかというと、そうでもないと思う。ここで要約を読んで興味を持った本を買うという使い方をするなら良いかもしれないね。きっとこのアプリのビジネスモデルもそれを狙ってるんだと思うんだけど。
でも、そうだとしたらアプローチする層を間違えてると思うんだよね。楽して知識をためときたい人は本買わないから(涙)あ、本屋さんが本の紹介をするときに…いや、本屋が自分で読まずに本の紹介なんかしちゃ駄目だな。

関連記事一覧