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愛着障害 子ども時代を引きずる人々
岡田 尊司著 光文社新書

毒になる親と同じタイミングで紹介されたもう一冊の本。
良い本だったけど、僕にとってはきつい内容だった。

これまで意識してこなかった、あるいは意識しようとしてこなかった事実が幾つも思い起こされた。

子供の頃の衝動的な行動や多動傾向。大人の顔色を見て喜びそうな言動をしたかと思えば、反抗的な態度をとったり…年齢を重ねてからは、全か無かの二分法的な認知。
「好きと嫌いがはっきりしすぎていて、嫌いな人にも良い点があるということを認められない」
きついなぁ。いちいち納得させられてしまうことが多すぎ。
そりゃ、禅寺に通わされたからって多動傾向は治らなかったよな(苦笑)

ただ、愛着障害は遺伝的要因よりも自身の周囲環境からの影響が大きい、とあったのと、克服が可能だと書いてあったことが救いだった。

久しぶりに合う友人に言われがちな、年を取って丸くなった、は性格が丸くなった結果ではなく、いろいろな困難を克服して、単純な二分法的認知を脱却したり、自分を受け入れられるようになって自信を持つことができたから、そう見えるようになるのではないかと思った。

最後の章の最後のパラグラフが良かった。
愛着障害を克服した人の輝きは、悲しみを愛する喜びに変えてきたゆえの輝きであり強さ、であるとのこと。
自分のためにも、家族のためにも、自分が関係する人達のためにもきちんと自立した大人になろうと思った。ちょっと出遅れたけど。

– memo –
良い安全基地となるためには

  1. 安全感を保証すること。一緒にいても傷つけられることがない
  2. 感受性、共感性。相手が何を感じ、何を求めているのかを察し、共感する
  3. 応答性。相手が求めている時に応じてあげる
  4. 安定性。できるだけ一貫した対応をとること
  5. 何でも話せること

何でも話せるという状態が維持されているかどうかが、良い安全地帯となっているかどうかの目安

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