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ムスメが宿題をやるために買った方丈記の解説本
最初は、他にも方丈記の本はあるはずだし、勿体ないなぁと思っていたのだけど、この本、とても面白かった。
何がって、解説の武田友宏先生の文章が面白い。
鴨長明のことだけでなく、その時代背景、例えばどういう事があった後にこれが書かれているかなどを交えて、今読んでも、あー、それ分かる、って思うような作りになってる。
一番おもしろかったのは長明の家に対する考え方が示されてる一文、

人のいとなみ、皆愚かなる中に、さしもあやふき京中の家を造るとて、宝を費やし、心を悩ますことは、すぐれてあぢきなくぞ侍る。

これ。
この一文の意味だけでも面白いんだけど、長明は実家を追われて方丈庵を建てるしかなかったから、やっかみも入ってるんじゃないかとか、そういう解説が素晴らしい(笑)
その後にも25段や26段、32段で家を持つことに対する虚しさみたいなことを書いている文章があるんだけど、時代背景が分かるとなるほどと思えることも多く、とても勉強になりました。
34段の、それ、三界は、ただ心ひとつなり…は、子供の頃、禅寺で聞いた御前様の話を思い出した。
うん、良いね古典。
ちょっと武田先生の解説している他の本も買おう。

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