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WHAT IS SAPEUR ?―貧しくも世界一エレガントなコンゴの男たち
NHK「地球イチバン」制作班、影嶋 裕一著 祥伝社

コンゴ共和国のサップと呼ばれる特有のファッションスタイルを楽しむ人達の話。写真の量が多く、文章は少な目。
ただ、内容が非常に濃いので、写真の量と文章のバランスにも納得できた。
コンゴ共和国の大使館は社団の仕事で少し関わりがある。次に訪問の機会があったら是非聞いてたいと考えながら読んだ。

この本はテレビ番組の制作ディレクターだった筆者が現地での取材、撮影の様子を記録したもの。
サプールを文化として捉え、その文化を支えている人達にフォーカスしながら解説を試みる、というスタンスで書かれている。

サップ達がどのような思いで服を着るのか、どうしてファッションを大事なものと捉えているのかを読むうちに、自分がいかに恵まれていたかということや、それに気付かず適当に暮らしてきたかということが思い出され、残念だった自分を叱りつけたいと思った。
すぐには無理でも、せめてちゃんとした服を選ぶように心がけようと思う。
彼らが非常に格好良いと思っのは、1着のスーツを買うのに給料の半年分を使うことも厭わない彼らのスーツの買い方が、ローンではなく、少しお金を払ってキープし、その後少しずつ数回に分けて分割入金、全額払い終えたら買い取れる、という点。
全額を積み立てている間に時間が立ってしまっても、それを古いものにしない自信、そもそも、流行を追いかけるをせず、古く見えないように着こなす、という努力が素晴らしいと思った。その素晴らしさは、写真を見ればすぐ分かる。つまり、服を着ることで自分を表現することを実践している人達だということ。
本当にちゃんと出来るように心がけます。

また、サプールの文化は現役の人達が後進を育てることで受け継がれていっている点も希望が持てる。課題として物づくりに自信が持てないという事が書いてあったが、こういうことこそ、我々日本人の出番では? と思ったりもした。

次回、コンゴ共和国大使館に行く時は、この辺りを聞いてみるつもり。

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