20160809_大人の社会科見学:浮間水再生センター
今日は朝から家族で水再生センターに行ってきた。
子供の頃は下水処理場って言ってた気がするのだけれど、今は水再処理センターと言うらしい。
僕が小学校の頃に住んでいた団地の隣にも施設があった気がする。
今回見学に行ったのは板橋区にある浮間水再生センター。
この施設は、東京都では一番新しい施設とのこと。
朝9時に施設に到着。自転車だからそれほど急がず、ちょうどの時間に着いた。
受付みたいなものは無かったので、ウロウロしていたら「水環境案内人」のおじさんに声をかけてもらい、施設の3階に。因みに水環境案内人のおじさんは下水道局のOBの方。今回は我が家3人のために2名体制でご案内いただいた(ありがとうございます)。
視聴覚室でまずはビデオを見ながら下水道全般について勉強します。映像は子供だましのくせに、中々勉強になる。
さらに、水再生センターの構造も映像で解説。微生物の入った泥(活性汚泥)で汚れを分解する反応槽の説明で、微生物の映像も映されたのだけどクマムシが含まれていることをおじさんはことさら強調していた(クマムシ最強説にも言及)。
15分ほどビデオで予習をしたらいよいよ施設見学。
まずは、建物の3階から全体の構造を見ます。といっても、この浮間水再生センターでは施設の殆どが屋根で覆われていて、上にサッカーグラウンドや公園として利用されているので、僕が子供の頃に見た生簀のようなプールのようなものは全く見えません。残念。
なぜ最近作られた水再生センターが、このように公園やサッカーグラウンド、テニスコートを上に作る理由は、都が助成金的なものを出してくれるかららしい。そもそも、下水処理は匂いが出るので初期処理行程では殆どの施設が蓋をするように作られているのだけれど、都内だとその敷地は有効利用したほうが良いよね、となったんだろう。
そして1階へ移動し、まずは巨大送風機(送風機設備)を見せてもらう。これは、反応槽の微生物がいる水槽に酸素(というか空気だけど)を送る装置。本当にでかい。この設備が一番電気消費量が多いとのこと。24時間365日回しっぱなし。というのも、微生物が死滅してしまうと、復活させるのに大変な作業と時間がかかるためだとか。
続いて沈砂池設備の巨大ポンプへ。沈砂池から沈殿池に水を汲み出す設備。こちらもでかい。一番大きなポンプは1分間に25mプール一杯分の水を汲み上げる事ができるらしい。集中豪雨などで浮間の施設全てのポンプを稼働すると、25mプール分は6秒で処理できるんだって。ビックリ!
続いてグラウンドの下になっている沈殿池以降の施設を見学。
第一沈殿池は蓋が閉まっているけどちょっと臭い。いわゆる下水の匂いがうっすら漂うエリアです。当たり前だけど、蓋してあるその蓋の上には絶対乗らないように目立つ字体で「のるな」と書いてある。絶対乗らない。我が家のために蓋を開けてちょっと覗けるようにしてあるところから中を見る。見ても暗い穴の中に水が流れてるだけなんだけど(苦笑)どうやら匂いはここから出てきてたものだった。
3人が見終わると、説明していないアシスタントおじさんが操作をして蓋を閉めていた。我が家の見学のために開けておいてくれたのだと分かって、ありがたいことだと思った。
続いて反応槽へ。クマムシたちの棲家ね。
反応槽はいくつかのエリアに分かれてて、標識で「嫌気槽」「無酸素槽」「好気槽」に分かれていて、好気槽では「散気盤」から細かい気泡が出続けてる(冒頭の送風機設備が頑張ってる)。こちらも蓋が空いている場所から中が覗けるのだが、気泡混じりの水がじゃんじゃん流れてる。おじさんがぼそっと「ここで落ちちゃうと気泡混じりの水は比重が軽いから人は浮かべないんだよ」と言ったのが、今回のツアーで一番怖かった。こちらも、我が家が通りすぎて無事蓋を閉めてもらっておりました。危なすぎる。
反応槽の後は第二沈殿池設備。
反応槽の上澄みを移動して、一緒について来ちゃったクマムシたちを塊にして沈殿させるんだって。ここまで来ると気になってた下水の匂いはあまりしなくなってる。しかも、目で見て明らかに水が綺麗になってる。エリアの入口付近に長い試験管みたいなものが置いてあったのだけど、ここに沈殿池の水を汲んで上から覗き、透明度を確認するのだそう。我々も覗かせてもらう。ふむふむ。人の目には見えてもカメラには全く映らん。ピントの問題もあるからだなと後から思った。
ここで屋内の設備見学は終わり。
外に出て、巨大蓄電池や太陽光パネルの説明を受ける。送風機設備を含め、下水処理には結構電力が必要で、使われる電気料金は全て下水料金に反映されるので、夜間電力の蓄電や、空き地利用で太陽光発電をすることは下水料金を下げるためにも必要なこと、という説明が印象的だった。 施設の裏手ではちょうど消防署の人達が消火訓練をしているところだった。再生水が使われているんだなと、ビデオで見たままだけど、そう思ってみると新鮮な感じ。
という行程全部で大凡1時間半。ムスメだけでなく、大人も大変楽しく勉強できました。
お世話になりました。
因みに23区内の水再生センターの見学はこちらから申し込めます。
かなり面白いのに、全施設無料なのでオススメ。
子供の頃は下水処理場って言ってた気がするのだけれど、今は水再処理センターと言うらしい。
僕が小学校の頃に住んでいた団地の隣にも施設があった気がする。
今回見学に行ったのは板橋区にある浮間水再生センター。
この施設は、東京都では一番新しい施設とのこと。
朝9時に施設に到着。自転車だからそれほど急がず、ちょうどの時間に着いた。
受付みたいなものは無かったので、ウロウロしていたら「水環境案内人」のおじさんに声をかけてもらい、施設の3階に。因みに水環境案内人のおじさんは下水道局のOBの方。今回は我が家3人のために2名体制でご案内いただいた(ありがとうございます)。
視聴覚室でまずはビデオを見ながら下水道全般について勉強します。映像は子供だましのくせに、中々勉強になる。
さらに、水再生センターの構造も映像で解説。微生物の入った泥(活性汚泥)で汚れを分解する反応槽の説明で、微生物の映像も映されたのだけどクマムシが含まれていることをおじさんはことさら強調していた(クマムシ最強説にも言及)。
15分ほどビデオで予習をしたらいよいよ施設見学。
まずは、建物の3階から全体の構造を見ます。といっても、この浮間水再生センターでは施設の殆どが屋根で覆われていて、上にサッカーグラウンドや公園として利用されているので、僕が子供の頃に見た生簀のようなプールのようなものは全く見えません。残念。
なぜ最近作られた水再生センターが、このように公園やサッカーグラウンド、テニスコートを上に作る理由は、都が助成金的なものを出してくれるかららしい。そもそも、下水処理は匂いが出るので初期処理行程では殆どの施設が蓋をするように作られているのだけれど、都内だとその敷地は有効利用したほうが良いよね、となったんだろう。
そして1階へ移動し、まずは巨大送風機(送風機設備)を見せてもらう。これは、反応槽の微生物がいる水槽に酸素(というか空気だけど)を送る装置。本当にでかい。この設備が一番電気消費量が多いとのこと。24時間365日回しっぱなし。というのも、微生物が死滅してしまうと、復活させるのに大変な作業と時間がかかるためだとか。
続いて沈砂池設備の巨大ポンプへ。沈砂池から沈殿池に水を汲み出す設備。こちらもでかい。一番大きなポンプは1分間に25mプール一杯分の水を汲み上げる事ができるらしい。集中豪雨などで浮間の施設全てのポンプを稼働すると、25mプール分は6秒で処理できるんだって。ビックリ!
続いてグラウンドの下になっている沈殿池以降の施設を見学。
第一沈殿池は蓋が閉まっているけどちょっと臭い。いわゆる下水の匂いがうっすら漂うエリアです。当たり前だけど、蓋してあるその蓋の上には絶対乗らないように目立つ字体で「のるな」と書いてある。絶対乗らない。我が家のために蓋を開けてちょっと覗けるようにしてあるところから中を見る。見ても暗い穴の中に水が流れてるだけなんだけど(苦笑)どうやら匂いはここから出てきてたものだった。
3人が見終わると、説明していないアシスタントおじさんが操作をして蓋を閉めていた。我が家の見学のために開けておいてくれたのだと分かって、ありがたいことだと思った。
続いて反応槽へ。クマムシたちの棲家ね。
反応槽はいくつかのエリアに分かれてて、標識で「嫌気槽」「無酸素槽」「好気槽」に分かれていて、好気槽では「散気盤」から細かい気泡が出続けてる(冒頭の送風機設備が頑張ってる)。こちらも蓋が空いている場所から中が覗けるのだが、気泡混じりの水がじゃんじゃん流れてる。おじさんがぼそっと「ここで落ちちゃうと気泡混じりの水は比重が軽いから人は浮かべないんだよ」と言ったのが、今回のツアーで一番怖かった。こちらも、我が家が通りすぎて無事蓋を閉めてもらっておりました。危なすぎる。
反応槽の後は第二沈殿池設備。
反応槽の上澄みを移動して、一緒について来ちゃったクマムシたちを塊にして沈殿させるんだって。ここまで来ると気になってた下水の匂いはあまりしなくなってる。しかも、目で見て明らかに水が綺麗になってる。エリアの入口付近に長い試験管みたいなものが置いてあったのだけど、ここに沈殿池の水を汲んで上から覗き、透明度を確認するのだそう。我々も覗かせてもらう。ふむふむ。人の目には見えてもカメラには全く映らん。ピントの問題もあるからだなと後から思った。
ここで屋内の設備見学は終わり。
外に出て、巨大蓄電池や太陽光パネルの説明を受ける。送風機設備を含め、下水処理には結構電力が必要で、使われる電気料金は全て下水料金に反映されるので、夜間電力の蓄電や、空き地利用で太陽光発電をすることは下水料金を下げるためにも必要なこと、という説明が印象的だった。 施設の裏手ではちょうど消防署の人達が消火訓練をしているところだった。再生水が使われているんだなと、ビデオで見たままだけど、そう思ってみると新鮮な感じ。
という行程全部で大凡1時間半。ムスメだけでなく、大人も大変楽しく勉強できました。
お世話になりました。
因みに23区内の水再生センターの見学はこちらから申し込めます。
かなり面白いのに、全施設無料なのでオススメ。