BLOG

ブログ

中国人はなぜ「お金」しか信じないのか:石 平 著
図書館で仏教の本を探している時に目について手にとったもので、現代中国人の考え方と、何故そうなったかについて解説されている本を読んだ。
どうして中国人は利己的(家族は大事だけど、他人はどうでもいい)で、実利主義的(有り体に言えばお金が一番大事)なのか。また、それはどうしてそうなったのか、ということが解説してある本。
これまで読んできた中国に関わる本と今の中国とのギャップがはっきり分かって、納得できた。
僕が読んできた中国の文学(小説も詩も)から見ていた中国は、今の中国とは全く違っていて、とても共感できる感性と親しみやすい国民性を持っていたのに、今はまったく国として共感できないと感じてしまうのは、日清戦争を始めとする世界大戦の影響かと考えていたのだけど、それは若干ずれていて、実は中国国内の問題(共産党の起こり)が主たる原因なんだってことが分かった。
内政干渉するつもりはないけど、日本がそういう状況に追い込まれなくて本当に良かったと思う。思想としての共産主義とそれを盲目的に、しかも、為政者に都合よく、徹底的に実施するとどうなるかってことが、本当に分かりやすく説明されていた。
これから中国がどう変わっていくのか、僕にはわからないけど、日本だって世界大戦のインパクトからまだ立ち直れていないのだから、そんなに簡単ではないと思うのだけど、人為的に作られてしまった今の中国の国民性が、過去を取り戻し、自分たちらしさを取り戻せることを願ってやまない。

関連記事一覧