20190922_フリーセッションで話すことを考える5
4日間それぞれネタ出し(変化に対応するということ、スタートアップ時のコミュニケーション課題、アントレプレナーとイントレプレナーの差異、他社との合弁事業で大事なこと)も済んで、今日は最後のテーマ。
ビジネスにおける正義または善について
昨日少し書いたけど、そもそも正義は一つではない。子供の頃見て衝撃的だったガンダムの話だって、連邦軍の正義とジオンの正義、ジオン家の正義があったじゃない?その、正義について(正義とは)、それから、似てるけど少しニュアンスの違う善についても同様に(というより、僕は善という概念の方がさらに多岐にわたっていて複雑な気がするけど)、思っていることを書いておく。
ただどちらも、ビジネスという限定を設けて尚、本当に難しくて定義しきれない概念ってことが前提なのと、それらを解き明かそうって趣旨ではない。なんというか、どう向き合うかとか、事業をする上で、それらの概念をどう扱うかみたいなそんなことを話したいと思ってる。今のところ。
だから、1つ目のポイントは、どちらの概念も正解はなく、人の立場によって違うことをきちんと理解しようってこと。あと、その違いを知ったときってどうしても相手が間違えてるって感じがち。例えば、この事業はこう有るべきだって考えてるのに会社はそれを分かってない!ってことは往々にして起こることだよね。僕もあったもの(笑)ましてJVなんかだと、相手の会社の正義も出てくるからね。だから、そうしたときに相手の正義は何かってことを考えるのが大事だと思う。一番良いのは、正義や善について話し合うこと。そして、その違いを、単に違いとして受け止め、且つ自分のそれとの差を明確にして、できれば相手に伝えられることも含めて違うってことを理解し合えると良いよね。始めに時間は取られるけど、そこが自分でも(互いに)納得できていると、後が楽、というか、結束も強くなると思うね。
2つ目は、自分の正義の境界を定めること。自分の正義に照らして、何ができて何はしたくないかを決めておくことは、正義や善を擦り合わせることに非常に役に立つ。例えば僕なら、お金を稼ぐことは善だけど、人を騙したり、立場の弱い人を踏みつけにして自分が儲けることは正義ではないのでやりたくない、だから、その境界の向こう側には回りたくないし、身を置かない、とか、そんな感じ。何かを始めるときにそこがはっきりしていると、やらないこと(やらなくて良いこと)が明確になるので、時間を無駄にせずに済むし、そもそも正義や善が人それぞれなので、自分の基準がないと人と擦り合せることもできないからね。
最後に、自分の正義の境界を決めたら、その境界の淵を覗きに行くこと。自分の正義や善を基に何かを成すには、その境界を知らないと最大限の努力はできないよね。もしそうしなければ、境界を意識する度にその手前で限界だと感じてしまい、ビジネスの規模は徐々に縮退していく可能性が高いと思うんだ。何故かって、人はリスクを意識すると自分の可能性を過小評価しがちだから。あと、自分の正義や善を守ることに捕らわれて、安全なラインの内側で満足しがち。そう、ギリギリまでは攻めずにコンフォートゾーンに留まりたくなるのは、まぁ、普通の感情だよね。そうしたいとろを勇気を出してもう一歩踏み出すには、やっぱり知ってることが大事な気がするな。勇気とやる気と知識の循環ていうのがあって、勇気を出すには知識が必要なんだよね。で、勇気が出るとやる気になりやすくなるんだよ。だからもちろんどの要素も大事なんだけど、いっぺんに発揮できないから、出したい力の手前を準備するっていうのがポイントなんだけど、そう、勇気の前には知識が必要なんだよ。
繰り返すけど正義も善も、概念として反対側を思い浮かべる人はいないと思うけど、人それぞれ、その言葉に対して想定する思考や行動にはかなり幅がある、つまり、自分とは違うっていうことをきちんと理解しておくことは仕事をする上で非常に役に立つし、自分の感情に振り回されなくなるためにも役に立つ。
さて、これくらい準備をしておけば少しはネタに困らず話ができるかな。寧ろ、あまり話しすぎないように気をつけないと(笑)