20171201_会社を辞めて独立するときの10の心構えだって
1:まず、独立動機を自己分析する
独立動機はかなり適当で、とにかく自立したかったのと、年齢的な危機感だった。後は、まぁ、環境要因も大きくて、結構簡単に考えてた。
ただ、金儲けが目的というのは少し違っていて、自分の時間を自由にしたかったというのが大きな理由。
それともう一つ。このまま元の会社で働き続けて描ける10年後の未来が見えなかったこと。会社って、大きな波があると思っていて、その波は僕がいたときにすでに一番大きいのが通り過ぎてしまったと思ったんだな。
結果として、大分読み違いも有ったのだけど 今しかない! という切羽詰まった(勝手な)思い込みがなければ、独立はしていなかったと思う。
また、やっていてわかったけど、僕は事業を拡大し続けていくという目標はあまり持ち合わせていないのかもしれない。一人で自由にやりたいのだと思う。だから、それが分かってからは少し楽になった。
2:自分の資源を認識する
これ、最近も勉強して考えるようにしてる。資源は一つだけじゃないし、ここにも書いてあるように、自分が気がついていない埋もれた資源は思っている以上にある。常に考え続け、身につけ続ける必要がある。
そして、いちばん大事なのは、それを言葉にして表現できることだと思う。これが難しいんだよね。伝わる言葉にするって、本当に大変。
3:独立する分野を決定する
これはもっともだけど、どういうレイヤーでプレイするか、あるいはどういうスタンスで仕事に関わるかもイメージできていたほうが良い。あと、レイヤーやスタンスは仕事の内容によって変わることもあるので、変化の兆しを見逃さないことと、その先の変化を恐れないこと、も重要。
また、競合や参入障壁については、そもそも先行する競合のいる分野には乗り込んじゃいけないと思う。隙間がどこなのか見極めは大事かも。僕は規模の大きい会社がやらない仕事を探すことでなんとか繋いでこられたように思う。まぁ、それだけ、短かいサイクルでの環境変容を受け入れる必要は有ったけれど。
自分のスキルにこだわることは大事だけれど、こだわりすぎると視野が狭くなってしまうと思う。僕は最初自分のスキルにこだわる(むしろ、慢心もあった)余り、せっかく貰えそうだった仕事をいくつも断ってしまっていた。で、本業だと思っていた仕事はちっともうまく行かなかった。あのとき、もっと自分で考え続けていたら…と思わなくもないけれど、今は身をもって考え続けることの大事さを伝えられるので、この経験は無駄ではなかったと考えてる。
4:家族の理解を得る
実際、これなしには全く乗り越えられなかった。あと、これがあったからなんとか乗り越えてこられたと思う。
これは、我が家だけでなく、僕の両親や妻の両親、そして娘も巻き込んで大変な状況に直面しながら進んできたので、本当に大事で、ありがたいことだと思っている。
5:可能な限り円満退社を目指す
まぁ、何も揉めるようなやめ方をしなくていいとは思うけど、「卒業しました(そもそも卒業って何?何からの卒業?)」「皆さんに感謝しかありません(じゃあ、なんで辞めるの?)」とか、そんなことは不要だと思う。むしろ、なぜ辞めるのかを知っている人たちにとってはなんとも白けるし、殆どの人にとっては他人がひとり辞めることなどどうでも良い些末なことだから。
元の勤務先が顧客や仕入れ先、業務提携先になってくれるなど、支援してくれるケースも少なくないと思うけど、それは、展開する事業が明確で支援しやすく、相手にとってもメリットがあるからだけで、人間関係が良ければ全て良いわけではない。それよりも メリットが何もなかったとしても、わざわざ敵をつくるような辞め方は避けるべき という理由のほうが僕にとってはリアルで、あとで出てくるけど、それこそありとあらゆることと闘う覚悟が必要になるので、少しでも軋轢はないほうが良いと思う。
6:準備は会社員のうちから始める
僕の周りでは半々だった。上手く立ち回れるならば、それは是非そうした方が良いと思う。
もしかしたら今後はこういったこともしやすくなるかもしれないけれど、僕の場合は副業なんてもってのほか、会社に全力投球的な職場だったし、それが良いと思っていたからできなかった。
でも、できるなら僕もやっておいたほうが良いと思う。特に、会社員の立場にあるときの方が準備しやすいことも沢山ある。事業に関する情報収集や取引先の確保、人脈の開拓、会計、経営、マーケティングなど会社経営に必要な基礎知識の習得などは、サラリーマンのうちに会社環境を活用し、中長期に渡って行っておくべき については(人脈を除いて)本当にその通りだし、在籍している会社にとってもメリットの有ることだと思う。
副業がだめな会社だって、休みの日まで口を出すのは無理だと思うので(もしそんな会社だったら独立の前に転職を検討すべき)、サラリーマンなら土日に自分のやりたい仕事をするのも良いと思う。どうせ、独立したら土日は関係なくなるので。
7:専属の経理担当者はいた方がいい
本当に偶然なのだけど、高校時代の同じ部活の同級生に優秀な税理士になった友人がいた。
当時はかなり仲が良くて、一緒に自転車で日光に行ったり(往復200kmくらい(笑))してたのに、卒業してから独立してかなり困ったタイミングになるまで、全く会っていなかった。それでも快く会社の会計を引き受けてくれて、親身になって数字を考えてくれて本当に助かっている。仲間って本当にありがたい。
弁護士は…もう弁護士が必要になりそうな取引は出来る限りしないことで対応したい。
8:ビジネスをアピールする
これ、ちょっと疑問。会社のサイトはあったほうが良いけど、どうなんだろう。新規の仕事でいきなりWebから引き合いが来るとは思えないんだよね。
僕の会社は、初めて会った人が、面談の後に見てくれて、僕の仕事が大まかに分かってもらえるようなサイトを目指して作ってる。
ブログはこの通り気まぐれに書いているけど、これも自己紹介した人が、僕がどんなことを考えていて、その人と合いそうかどうか判断してもらえることを目的に書いたりしている。
あと、facebookはいいねをもらっても仕事にならないので、いいねをクリックしてもらうのではなくシェアしてもらえそうな記事を書くと良いと思った。特に最近それを感じたのは「スタートアップサイエンス」の出版までの流れ。これは素晴らしい事例だと思う。
9:いろんなものと闘う覚悟をする
ここに書かれていた以上にいろいろなものと闘った(戦った)。裁判もしたし、理不尽なクライアントの要求を断り、身勝手な委託先にこちらの要求を何度もきちんと伝え、役所に適切な対応を求めに行ったり。
自分の気持ちと闘うくらい、慣れればどうってことない。自分は言うことを聞かせることができるから。
10:自分を管理する
自己管理、今でも苦手。でも、本当に体が資本なのと、今の無理は10年後の自分から借りているだけなので、どこかできちんと借りが返せるようにしておかないといけない。一番は酒かな…大好きなのだけど、そろそろコントロールできるような強い意志を持ちたい。
あとは、時間の管理。1日は24時間しかないし、1週間は168時間しかない(げっ!)しかも、1日7時間の睡眠は確保したいとしたら、動ける時間は119時間。食事とか休憩するのとか考えたらどれくらいの時間働けるのだろう…あ、ちゃんとしよう。時間管理。
ということで、今回は星 聡版会社を辞めて独立するときの10の心構えでした。
来年の目標には、時間管理をちゃんとする、を必ず入れる。